2016年 01月 07日
さあ、世界史を語ろう、第34回 軍閥の台頭。 |
ローマの政治的最高権威は元老院にあった。ところが、その政治的権威に従いたくないという者がでてきた。カエサルやポンペイウスなどの軍閥である。元老院に軍閥を押さえる力はないから、軍閥はやりたい放題である。
カエサルはガリア属州の知事職を民会から受け、征服事業を成功させると、勝手に、征服地で徴収権を行使し始める。それに対して、元老院はポンペイウスを味方につけ、カエサルと対抗させようとするが、カエサルはポンペイウスを破って、元老院を自分の思うままに操作しようとする。
共和制は危機に瀕し、遂には、有志がカエサルを暗殺するが、意外にも、ローマ市民は共和制が守られたことに感謝せず、逆に、暗殺者を非難する、これは、カエサルが共和制が抱えていた遊民問題や無産階級への無料食料支援問題を、その独裁権力で解決して見せたことが、ローマ市民の支持を得ていたからと解せるが、こうなると、ローマ共和制の建てなおしは絶望的である。
その結果、カエサルの遺産を引き継いだ甥のオクタヴィアヌスとカエサルの部下アントニウス、それにレピズスの三人が又もや、元老院の政治的権威を無視するかのごとき三頭政治を始めてしまう。結局、このような政治情況を解決するには、軍閥と元老院が仲直りをするしかないのである。しかし、そのきっかけを見出すのは容易ではない。
その容易ではないきっかけが、アントニウスがクレオパトラとの情愛におぼれ、ローマをプトレマイオス朝に売るような真似をしたことから生まれることになる。これは、オクタヴィアヌスにも元老院にも、互いに、ローマのためという大義名分のもとに歩み寄る絶好の口実を得たことになったであろう。
かくして、アントニウス退治という名目で手を組んだ元老院とオクタヴィアムスは、アントニウスを滅ぼし、ここに、元老院と軍閥の対立がもたらしたローマの内乱は、終結をむかえることになったといえようか。
カエサルはガリア属州の知事職を民会から受け、征服事業を成功させると、勝手に、征服地で徴収権を行使し始める。それに対して、元老院はポンペイウスを味方につけ、カエサルと対抗させようとするが、カエサルはポンペイウスを破って、元老院を自分の思うままに操作しようとする。
共和制は危機に瀕し、遂には、有志がカエサルを暗殺するが、意外にも、ローマ市民は共和制が守られたことに感謝せず、逆に、暗殺者を非難する、これは、カエサルが共和制が抱えていた遊民問題や無産階級への無料食料支援問題を、その独裁権力で解決して見せたことが、ローマ市民の支持を得ていたからと解せるが、こうなると、ローマ共和制の建てなおしは絶望的である。
その結果、カエサルの遺産を引き継いだ甥のオクタヴィアヌスとカエサルの部下アントニウス、それにレピズスの三人が又もや、元老院の政治的権威を無視するかのごとき三頭政治を始めてしまう。結局、このような政治情況を解決するには、軍閥と元老院が仲直りをするしかないのである。しかし、そのきっかけを見出すのは容易ではない。
その容易ではないきっかけが、アントニウスがクレオパトラとの情愛におぼれ、ローマをプトレマイオス朝に売るような真似をしたことから生まれることになる。これは、オクタヴィアヌスにも元老院にも、互いに、ローマのためという大義名分のもとに歩み寄る絶好の口実を得たことになったであろう。
かくして、アントニウス退治という名目で手を組んだ元老院とオクタヴィアムスは、アントニウスを滅ぼし、ここに、元老院と軍閥の対立がもたらしたローマの内乱は、終結をむかえることになったといえようか。
by milionpara39
| 2016-01-07 14:22
| 歴史分析
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