2016年 01月 07日
さあ、世界史を語ろう、第37回 ユダヤ民族の分裂 その2。 |
イエスを信奉するユダヤ人とユダヤ教を信奉するユダヤ人の争いの中に、元はユダヤ教を信奉するユダヤ人であったパウロが、この時、イエスを信奉するユダヤ人の側に加わったことで、両者の争いはより深刻化することになる。
その争いの中に、ユダヤ民族の争いとは何の関係もないはずの、ローマ皇帝ネロが関係してくることになる。それは、紀元64年のローマ市の大火に関する事件である。この大火がネロの放火によるものと噂をたてられたネロは、その罪をイエスを信奉するユダヤ人にかぶせようとする。ここまで、ネロとキリスト教徒との間には、別段の対立もなかったのであるから、このような濡れ衣を着せようとすること自体、理解に苦しむ。
それには、キリスト教徒がその信仰生活で、当時の公序に反していたからと受け取られたとも解せるが、実際の放火行為の指示について、側近の進言があったことを考えてみると、その側近の中に、ユダヤ教を信奉するユダヤ人に近い人物がいたとも推測しうるところである。
そして、そのような民族間の分裂は、民族の危機ともいうべき第一次、第二次のローマとの戦いにおいても、キリスト教徒となったユダヤ人は、ユダヤ民族として協同して戦うということをせず、ユダヤ教を信奉するユダヤ人だけがローマと戦い、結局、敗れて諸国をさまよう民をなってしまうのであった。
その争いの中に、ユダヤ民族の争いとは何の関係もないはずの、ローマ皇帝ネロが関係してくることになる。それは、紀元64年のローマ市の大火に関する事件である。この大火がネロの放火によるものと噂をたてられたネロは、その罪をイエスを信奉するユダヤ人にかぶせようとする。ここまで、ネロとキリスト教徒との間には、別段の対立もなかったのであるから、このような濡れ衣を着せようとすること自体、理解に苦しむ。
それには、キリスト教徒がその信仰生活で、当時の公序に反していたからと受け取られたとも解せるが、実際の放火行為の指示について、側近の進言があったことを考えてみると、その側近の中に、ユダヤ教を信奉するユダヤ人に近い人物がいたとも推測しうるところである。
そして、そのような民族間の分裂は、民族の危機ともいうべき第一次、第二次のローマとの戦いにおいても、キリスト教徒となったユダヤ人は、ユダヤ民族として協同して戦うということをせず、ユダヤ教を信奉するユダヤ人だけがローマと戦い、結局、敗れて諸国をさまよう民をなってしまうのであった。
by milionpara39
| 2016-01-07 14:39
| 歴史分析
|
Comments(0)