2016年 05月 03日
さあ、世界史を語ろう。第84回 クリルタイ。 |
遊牧社会において、一族が興隆する条件の一つとして有能な指導者をもつということがあろう。しかし、長子相続制をとる限り、常に有能な指導者を確保できるという保障はない。といって、そこで長子相続制を放棄してしまっては、後継者の地位をめぐって争いが恒常化してしまうおそれがある。
そこで求められる後継者選定手続きは、長子相続に限定されず、かといって、一族間に不満を残さない合理的な選定手続きということになる。それこそが、クリルタイであるが、不満を残さないということを条件とする限り、合議制とならざるをえない。もちろん、血縁を軸とする遊牧社会では、後継者としての有資格者は一族の者に限られるであろう。
しかし、こうした最低限の合理性を確保した最高意思決定機関をもっていたとしても、バトゥのようにロシアに遠征したまま、オゴタイ・ハーンの後継者選出のクリルタイに参加しようとしない者も出てくることになるであるから、遊牧民の統一的意思を形成するのは相当に難しいことと言わねばなるまい。、
そこで求められる後継者選定手続きは、長子相続に限定されず、かといって、一族間に不満を残さない合理的な選定手続きということになる。それこそが、クリルタイであるが、不満を残さないということを条件とする限り、合議制とならざるをえない。もちろん、血縁を軸とする遊牧社会では、後継者としての有資格者は一族の者に限られるであろう。
しかし、こうした最低限の合理性を確保した最高意思決定機関をもっていたとしても、バトゥのようにロシアに遠征したまま、オゴタイ・ハーンの後継者選出のクリルタイに参加しようとしない者も出てくることになるであるから、遊牧民の統一的意思を形成するのは相当に難しいことと言わねばなるまい。、
by milionpara39
| 2016-05-03 14:26
| 歴史分析
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