2017年 05月 01日
さあ、世界史を語ろう。第217回 ドイツ帝国の失敗。 |
極東での帝国主義競争で行動に主体性がないということを、どこよりもようく承知していたのは当のドイツ帝国であろう。そして、それはドイツ帝国の焦りにもなっていく。その焦りを解消する機会をつかむことが、この時期のドイツ帝国の最大の外交課題になっていたのではなかろうか。
というようなときに、起こったのが日清戦争であり、結果は日本の勝利に終わる。日本の権益拡大にフランス、ロシアが単独で干渉することに躊躇している時、ドイツが主体的に干渉の手を伸ばすことになる。そして、まがりなりにも、その干渉が成功することによって、ドイツ帝国は誤った自信をもつことになる。自信は尊大につながっていく。尊大な態度は外交に現れていく。ドイツ帝国は自ら申し出るということをせず、相手側から申し出てくるのを待つようになる。その申出を予測させる国としてはイギリスがある。
イギリスはボーア戦争で各国の非難を浴びて、孤立化の兆しが見えている状況である。待っていれば、イギリスの方からドイツとの同盟を求めてくるであろうというのが、そもそもドイツ帝国の尊大な態度というべきであろう。しかし、イギリスの側からすれば、選択肢はドイツとの同盟に限られていたわけではない。他には、ロシア、フランス、そして日本とも交渉次第で同盟を締結できるのであるから、何も多くの譲歩を求められるであろうドイツ帝国との同盟を求めることもない、ということになる。
かくして、イギリスはロシア、フランスと三国協商を締結し、日本とは軍事同盟まで締結する。その結果、ドイツだけが三国同盟を残して、欧州で孤立した状況に据え置かれることになる。こうした結果を招き寄せたのも、誤った自信に基づく尊大な態度ということになるのであるから、くぐれも注意しなければならない。
というようなときに、起こったのが日清戦争であり、結果は日本の勝利に終わる。日本の権益拡大にフランス、ロシアが単独で干渉することに躊躇している時、ドイツが主体的に干渉の手を伸ばすことになる。そして、まがりなりにも、その干渉が成功することによって、ドイツ帝国は誤った自信をもつことになる。自信は尊大につながっていく。尊大な態度は外交に現れていく。ドイツ帝国は自ら申し出るということをせず、相手側から申し出てくるのを待つようになる。その申出を予測させる国としてはイギリスがある。
イギリスはボーア戦争で各国の非難を浴びて、孤立化の兆しが見えている状況である。待っていれば、イギリスの方からドイツとの同盟を求めてくるであろうというのが、そもそもドイツ帝国の尊大な態度というべきであろう。しかし、イギリスの側からすれば、選択肢はドイツとの同盟に限られていたわけではない。他には、ロシア、フランス、そして日本とも交渉次第で同盟を締結できるのであるから、何も多くの譲歩を求められるであろうドイツ帝国との同盟を求めることもない、ということになる。
かくして、イギリスはロシア、フランスと三国協商を締結し、日本とは軍事同盟まで締結する。その結果、ドイツだけが三国同盟を残して、欧州で孤立した状況に据え置かれることになる。こうした結果を招き寄せたのも、誤った自信に基づく尊大な態度ということになるのであるから、くぐれも注意しなければならない。
by milionpara39
| 2017-05-01 16:10
| 歴史分析
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