2018年 02月 01日
さあ、世界史を語ろう。第261回 中国の民主化。 |
敗戦によって,日本軍が中国大陸から撤退し,中国大陸は元通り統一政権のない状態に後戻りした。その中で,アメリカは国民党を支持するが、これは何も国民党の一党独裁政権を樹立させようとしたものではなかろう。アメリカとしては、国民党を与党とする民主的な政治体制を築きたいというのが本来の目的であったろう。ところが、このアメリカの目論みを国民党自身が裏切ってしまう。中国共産党を打倒しようとして、内戦を開始してしまうのである。中国共産党の勢力が農村から都市へと拡大し,国民党の存在が危機に瀕するのを回避するためであるという。
しかしこれは、中国に民主的な土壌が生育していれば恐れる必要のなかったことではないか。中国共産党が農民の支持を受けて統制を拡大しているというのであれば,国民党も農民の支持を受けられるような政策を提示して、その支持を求めればよいのであるから。そのような努力もせずに、直ちに、共産党撲滅を図るというのは、そもそも中国自身の中に民主的な政治状況を求める土壌が生育していないことになる。といって、それでは国民党を台湾に追いやり,中国を支配することになった中国共産党が民主的な政治を行なうかとなると、その保証もない。
中国の最高意思決定機関は全国人民代表者会議であるが、この会議は民意を反映させるため、各政党が討論する場ではなく,共産党が実質支配する機関である。つまり、中国は全人代という表向きの機関を利用して、共産党が一党独裁している社会である。これでは、国民党が一党独裁を目指してアメリカの考えも無視して、国内統一戦争を実行したのと何ら変わることはない。
結局、日本敗戦後の中国からアメリカが学んだことは、中国では民主主義による政治は実現することは不可能であるということではないか。仮に,政治的意見の異なる政治集団が現れたとしても、中国では民主的な討論の場で自らの政治意見を実現させようとはせず,中央政府から独立した政権づくりを目指すであろうということであり,しかも、それも民主的な政権ではなく,相も変らぬ独裁政権でしかないということになるのではないか。
しかしこれは、中国に民主的な土壌が生育していれば恐れる必要のなかったことではないか。中国共産党が農民の支持を受けて統制を拡大しているというのであれば,国民党も農民の支持を受けられるような政策を提示して、その支持を求めればよいのであるから。そのような努力もせずに、直ちに、共産党撲滅を図るというのは、そもそも中国自身の中に民主的な政治状況を求める土壌が生育していないことになる。といって、それでは国民党を台湾に追いやり,中国を支配することになった中国共産党が民主的な政治を行なうかとなると、その保証もない。
中国の最高意思決定機関は全国人民代表者会議であるが、この会議は民意を反映させるため、各政党が討論する場ではなく,共産党が実質支配する機関である。つまり、中国は全人代という表向きの機関を利用して、共産党が一党独裁している社会である。これでは、国民党が一党独裁を目指してアメリカの考えも無視して、国内統一戦争を実行したのと何ら変わることはない。
結局、日本敗戦後の中国からアメリカが学んだことは、中国では民主主義による政治は実現することは不可能であるということではないか。仮に,政治的意見の異なる政治集団が現れたとしても、中国では民主的な討論の場で自らの政治意見を実現させようとはせず,中央政府から独立した政権づくりを目指すであろうということであり,しかも、それも民主的な政権ではなく,相も変らぬ独裁政権でしかないということになるのではないか。
by milionpara39
| 2018-02-01 16:08
| 歴史分析
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